2012年7月8日日曜日

黄檗山萬福寺

今日は萬福寺の毎月8日に出る「ほていまつり」にイチジクジャムが欲しくて出かけました。
先月お友達に誘われ始めて萬福寺を訪れた際に求めたジャムが美味しく、私の好みにピッタリ・・・
萬福寺は中国明の国の僧隠元禅師の開山で、建物、仏像などは勿論ですが黄檗山全体が
中国風の概観でまた違った寺院の「美」を感じました。

総門
寛文元年(1661)建立。
屋根の左右にあるのは鯱のように見えますが、「魔伽羅」(マカラ)という想像の生物なのだそうです

放生池
生きものを供養する仏教の儀式「放生会」ですが、「萬福寺」では「蛍放生会」が6月に行われて
いるそうです。
きっと暗闇にホタルの光は幻想的なことでしょう。

万寿院(表門)江戸時代
隠元禅師と共に伽藍を建立した木庵禅師の塔所。

万寿院の参道から孟宗竹林を見る。
孟宗竹も隠元禅師が日本へもたらされましたとか。

三門
放生池から見る三門です。
屋根には宝珠が掲げられています。
萬福寺三門
延宝六年(1678)建立。
正面の「萬福寺」の額は隠元禅師の元筆です。

天王殿
三門を入ると一直線に三つの伽藍が並び最初にこの「天王殿」があり大きな布袋さんがお祀りされています。

布袋像(弥勤菩薩)
弥勤菩薩の化身とされる布袋像です。
京都の七福神の1人として崇められておられます。
布袋さんの笑っているお顔を見ていると、自然に口元が緩んできます。

韋駄天像

「韋駄天走り」といいますが、夜叉が仏舎利をうばい逃げた時これを追って取り返したという事から
韋駄天さんのように速く走ることをいうようです。
布袋様の背にいて本尊の釈迦如来を守る神様としてお祀りされています。


持国天(東方」




増長天(南方)














廣目天(西方)





多聞天(北方)














守護神四天王が四方を守っています。

大雄宝殿(重要文化財)



大きな七宝の香炉
















「大雄宝殿」寛文2年(1662)隠元禅師によって開山。
石畳のお堂は厳粛そのもの。
朝夕の勤行は今も中国で行われているのとほとんど同じなのだそうです。
とくに冬は修業僧にとっては辛いことでしょう・・・・



「法堂」の欄干は卍崩しになっており、其処からの「大雄宝殿」は日本の寺院には見られない光景で、白い砂の空間も心を落ち着かせてくれるのです。

法堂
「法堂」は住職が僧に説法するお堂です。
左右の方丈には歴代徳川将軍をお祀りしていますが入ることは出来ません。
丸窓が面白いですね。


「大雄宝殿」と「法堂」の間の白い砂はきれいに清められています。
この回廊にはベンチが置いてあって、腰を下ろし静かに物思うのに最適の居場所でしょう・・・

法堂からの回廊 
石畳の回廊は曲がり各伽藍へと続いています。
釣灯籠が灯されたらどのような雰囲気が醸し出されるのでしょうねか・・・

開梆(かいぱん)
木魚の原型とされ、叩く音で法要や食事の時間をしらせます。
目を閉じることのない魚は不眠不休を象徴し、口からは煩悩の珠を吐き出しています。
励み清い心持つようにと僧侶たちを叱咤する姿です。と書いてありましたがそのまま私達にも言えることですよね。

合山鐘
萬福寺では除夜の鐘は108に留まらず、新たな年を迎えるための全ての人が除夜の鐘を撞きます。




通玄門(江戸時代)

開山堂(祖師堂)
開山堂の庭












庭には沢山の鉢に蓮が植えられており美しい花が咲いていました。




9年間の苦行を成しとげられ禅宗の初祖達磨大師がお祀りされています。
縁起物の「だるまさん」は、面壁九年坐禅を組み手足が腐ってしまいだるまさんが出来たと
いいます。


中和園




中和井














後水尾院法皇の御生母中和門院の屋敷跡だそうです。
日常使用していた井戸がありました。


隠元禅師が中国から伝えたという普茶料理を少しは味わう事が出来るかもと、「普茶弁当」を
いただく事にしてみました。


普茶弁当
「五観の偈」(ごかんのげ)という食事作法の書かれた小冊子をいただき、ありがたくお弁当をいただきました。
いうまでもなく米粒一つも残さずにね。

今日はジャムのお店は開かないのかと気を揉んでいましたが、食事を済ませ寄ってみると
お店の開店準備をしていたのでチョピッリ文句を言ってみる・・・
来月は市が出ないというので3個お買い上げにすると、なぁーとお兄さん一個大瓶にしてくれましたなんてラッキーなのでしょうルンルン気分・・・




気を良くして帰る三門のところで若い修行僧の人達に出会いました。
この中のお一人は外国の人で、先月は作務衣姿で庭の草取りに精を出してみえましたがきっと
仏の教えを修行するは生半可なことではないでしょうに、頑張って僧侶になっていただきたいです。

天眞院の蓮の花
萬福寺の飾り気のない厳かな雰囲気が心に響き、「また来ますから」思いながら総門を出ました。





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